中性子とウラン238の関係

中性子を放出する放射性物質はウラン238?


次に、中性子線の話なのですが、昨年の12月の中性子線の検査で、福島県中通りで、栃木県北部で、そして東京で検出されたというのです。しかも、福島県中通りや栃木県北よりも高濃度汚染地域があるといいます。

福島原発の3号機が核爆発だとしたならば、臨界によるプルトニウム238の影響で中性子線を放出しつづけていると考えられますが、東京の中性子の検出は、風に流されたといっても、プルトニウム238では無理があります。それでは、東京の中性子はどの放射性物質から放出されているのでしょうか。

爪検査で検出されるウラン、そして、東京でも検出される中性子。これに共通する放射性物質は、ウラン238が考えられますが、経済産業省から発表された福島第一原発から放出された核種には、ウラン238は入っていませんし、第一に、ウラン238は、天然ウランから0・7%のウラン253を抽出したあとの残りがウラン238で劣化ウランと呼ばれている物質です。

しかし、問題は、日本では六ヶ所村で遠心分離法による濃縮ウラン精製のプラントはありますが、これは、使用済み核燃料を原料とするプラントで、劣化ウランは日本でが精製されていないのであり、存在する理由がないのです。