何故、日本に劣化ウランがあるのか

劣化ウランは濃縮ウラン精製で生まれる放射性副産物


3.11の東日本大震災の1か月前の2月、国際原子力機関は、査察対象となっている日本の原子力関連施設の核物質報告漏れについて、日本側に「深刻な懸念」を伝え、通常は査察の対象にしない廃棄物を検査したいと異例の申し入れをしています。

通常は査察の対象にしない廃棄物とはなんでしょうか。この答えは、同年の8月にIAEAへの報告書をスクープした週刊朝日で劣化ウランであることがわかりました。それによると、全国195カ所に1545万6600リットル分の放射性物質があるとし、その事業所名とドラム缶に換算された数量が記入された一覧表を公表しています。

そして、3.11の時に、チッソ石油化学(株)五井製造所が延焼した際に、劣化ウランがドラム缶33本の存在を報道しているのですが、その一覧表との数字と合っています。また、2012年の4月22日に起きた三井化学(株)の岩国工場の爆発事件でも、報道は、その一覧にあったドラム缶の本数を報道し、劣化ウランと断定しました。

つまり、週刊朝日がスクープしたドラム缶にして7万7千本の劣化ウランが、日本全国196ヶ所に置かれているというのです。

問題は、劣化ウランの有害性はもちろんですが、劣化ウランは、濃縮ウラン精製の際の副産物として生まれるものであり、六ヶ所村の遠心分離プラントがあるといっても、2000年から稼動していないわけで、どうして、この劣化ウランが大量に日本国内にあるのかが問題となります。

2004年に、当時野党であった民主党の稲見哲男衆院議員が、この件を国会で取り上げていますが、そのときの答弁では、劣化ウランは米国から輸入されていると官僚側が答えていますが、米国から輸入された劣化ウランの本来の所有者は特定できないとしながら、米国エネルギー省から劣化ウランを譲り受けたと答えています。
しかし、輸送費を含む劣化ウランの調達費用、劣化ウランの輸入、及び国内輸送の手続きの、申請日と許可日を質問していますが回答をしていません。また、国内の保管場所についても明らかにせず、2011年になって、IAEAからの勧告で報告を求めらています。

日本国内にある劣化ウランはどのようにして日本に入ってきたのでしょうか。それとも、日本で作られたのでしょうか。そうであるとすると、日本の六ヶ所村以外に、濃縮ウランの生産プラントがあるということになります。どこにあるのでしょうか?