法的根拠のない判決で裁判といえるのか
判決文は、「
上告人が物件的占有を妨害されたものではない」とし、「(私の)上告の論旨は、
独自の見解に立って原判決を批判するものにすぎず採用することはできない」と請求を棄却した。
しかし、一審判決では、匿名投稿者による投稿が、原告に対する誹謗中傷であり、名誉毀損の損害を受けたことは争っていない。また、これを前提に、妨害排除請求権が成立するかどうかを聞いているのに、「物件的占有を妨害されたものではない」とは、事実認定を無視している。
妨害排除請求権とは、たとえば、自分の所有する家の隣で自宅新築工事を行っている場合に、その振動で自分の家が壊れそうな場合に、自分の家の占有を奪われたわけではなく、現に自分の家に住むことは可能なのですが、何とか工事をやめさせないと自分の所有物である家が壊れてしまう場合に、占有以外の方法によって私の所有権を妨害している相手方に対して、妨害をやめるよう請求する権利を妨害排除請求権という。
これをネット掲示板の場合の置き換えると、ネット掲示板に書き込まれた誹謗中傷に対して、掲示板管理者が、誹謗中傷の投稿の事実を知り、その投稿の削除等の要請を無視したことによる権利侵害にたいして、権利侵害をしたのは第三者であるが、掲示板管理者として、権利侵害に対する不作為の行為は、妨害排除請求権の対象となると主張しているのである。
「上告人が物件的占有を妨害されたものではない」とは何をいっているのだろうか。妨害排除請求権とは、第三者の権利侵害に対して、物件的請求権である妨害排除請求権を請求しているのである。鬼頭季郎という裁判官は、妨害排除請求権というものを理解しているのだろうか。
それに、
「独自の見解に立って原判決を批判するものにすぎず」とどういうことなのか。原告の主張を独自とする見解を、法的根拠を用いて証明するのが判決ではないのか。こんな判決だったら、裁判所なんていらない。
立法府の国会議員は、このような判決をする司法を認めるのか。法的根拠を一切示さない判決で、請求を棄却する裁判所でいいのか。この問題は、些細な問題かもしれないが、この延長に、陰湿でもっとも残酷な「冤罪」という暴力が日常的におきているのだ。
誰か司法の暴力に立ち上がる国会議員はいないのか。
第一審判決文 東京簡易裁判所
第二審判決文 東京地方裁判所
第三審判決文 東京高等裁判所
訴状
控訴状
上告書