第一部 新マルクス経済論


はじめに

 現在の世界が混乱している原因は、アメリカ社会が軍需産業を中心とした公需の経済に傾注し、既得権益が暴走する統制経済社会となり、彼らの言う資本主義と民主主義は偽りだからです。

 統制経済(社会主義)は、既得権益が暴走し経済の活力とモラルを失わせ、既得権益層と非既得権益層の経済格差から生まれる社会不安は、規制や監視、そして力で押さえ込まれます。統制経済(社会主義)は、民主主義と対立するものであることは、ベルリンの壁の崩壊が証明しました。

 私たちは、アメリカが押し付ける資本主義と民主主義は、崩壊した社会主義と同じであることを理解するべきです。彼らの経済理論に対抗する経済理論を持たなくては、アメリカの一国主義は増長するばかりです。

 それには、統制経済である公需と、自由経済を基調とする民需という2つの経済の存在を認め、そのバランスを政治に託すという、新しい資本主義の論理が必要です。原理資本主義はこの混合経済における資本主義経済を論じたものです。

 この原理資本主義を、「新マルクス経済論」として冊子にしました。アメリカの市場経済を認めるのも自由ですが、統制経済と自由経済のどちらであるのかといえば、アメリカ経済は統制経済であるという現状認識を持つべきであり、またそれを共有化しなければ議論は成立しません。

 政治の基本は経済であり、経済の基本スタンスを明確にしなければなりません。この冊子は、その考えのヒントになるのではないかと思っております。

平成16年5月10日